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  3. 精神医療7:向精神薬の離脱症状(禁断症状)

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向精神薬の離脱症状とは

向精神薬を減薬したり、断薬したりする時に現れるつらい症状があります。
これは薬の説明書などでも十分に注意喚起されていないため、「病気の再発」だと誤解されやすいものです。
こうした症状が強く出ると、精神科通院から抜け出せなくなってしまう方もおられますし、たとえ薬をやめられても、体調が元に戻るまでに長い時間がかかることがあります。

常用量離脱とは、薬を長期間使っていると、
「いつもの量を飲んでいるだけなのに離脱症状のような不調が出てしまう」
状態を指すと言われています。

これは依存がさらに進んだ段階と考えられることがあります。
調子を戻すために薬の量を増やさざるを得なくなることもあります。
減薬をするなら、この段階に入る前に行う方が負担が少ないとされています。
常用量離脱が起こりやすい背景として、遺伝的な体質・多剤併用・高容量を長期間続けている場合などが語られていますが、はっきりとした原因はまだ分かっていません。

離脱症状はどのようになると起こりやすい?

離脱症状は、一般的に服用期間が長くなるほど起こりやすいと言われています。
ただし、実際には個人差が大きく、数週間の服用でつらい症状が出る方もいれば、半年以上続けてもほとんど変化が出ない方もいるなど、体質や薬の種類によって大きく左右されます。

こうした状態になると、ごく少量(数㎎)でも減らすのが難しくなることがあります。
また、断薬できたとしても、体調が元に戻るまでに時間がかかったり、何らかの不調が続く場合があるとも言われています。

急に薬をやめるとどうなる?

離脱症状が強く出ると、心身に大きな負担がかかることがあります。
特に長期間の服用や量が多い場合は、症状が激しくなり、日常生活を送るのが難しくなるほどつらく感じられることもあります。
人によっては、体調の急激な変化により救急で受診するケースもあります。
こうした強い負荷がかかると、体調が回復するまでに時間がかかったり、不調が長く続く場合があるとも言われています。
そのため、一般的には急な断薬は避け、慎重に進めるほうが安全とされています。

向精神薬の種類

睡眠薬・抗不安薬

主にベンゾジアゼピン系が使われています(非ベンゾ系も似た作用を持つとされています)。
これらは脳のGABA系に働きかけ、ノルアドレナリンの働きを弱めたり、副交感神経を高めたりすると言われています。
近年ではロゼレムやベルソムラなど、異なる仕組みの薬も利用されていますが、同様に離脱症状があります。

抗うつ薬

うつ症状に対して使われる薬で、セロトニンやノルアドレナリンの働きを高める方向に作用します。

抗精神薬

統合失調症などの症状に対して使われ、ドーパミンの働きを抑える方向に作用します。

気分安定薬

双極性障害などで使われ、気分の波をなだらかにする目的で処方されます。

これらの薬はいずれも、症状を一時的に和らげるための「対症療法薬」として使われます。
薬そのものが根本的な原因を治すわけではないため、長期間の使用では体調が変化していくことがあります。また、どの薬でも、減薬や中止の際に体調が変化する可能性があるため、一般的には慎重に進めることが大切とされています。

向精神薬服用の長期化リスク

・自律神経が乱れてくる。
・脳が破壊されていく。
 認知機能、記憶障害、不随意運動(勝手に身体が動く)
・耐性がついて薬の量が増えていく。(金銭的負担が大きくなる)
・休職が増え、仕事に支障がでてくる。
・高血圧、糖尿病、早期認知症などになりやすい。
・太りやすく肥満になり生活習慣病にも。
・免疫が落ち病気にかかりやすい。
・薬の離脱症状のリスクが高まり減薬が困難に(断薬に2~3年かかる、人によって10年以上)
・断薬できてもなんらかの後遺症が残る可能性も。
・服薬を続けても「筋委縮」で死亡リスクが高まる。
・向精神薬を服用している人は平均寿命は15年ほど短い。
・社会復帰がむずかしくなる。

離脱症状が起こると、薬を止めようが、止めまいが厳しい選択を迫られます。

起こる離脱症状

ベンゾジアゼピン系(睡眠薬・抗不安薬)

考えられている原因
 GABA受容体の減少、自律神経鎮静機能の低下
 交感神経優位の状態になりやすい。

・動悸、頻脈、筋肉痛、硬直、不眠、耳鳴り、微熱、火照り、寒気、高血圧、不安増加、パニック
 広場恐怖、強迫観念などの症状・・・交感神経が過興奮状態
・頭痛、痛み/筋肉の凝り – (四肢、背中、首、歯、顎)
・ピリピリする感覚、痺れ、感覚の変容(四肢、顔、胴体)
・脱力(例えば下肢に力が入らない)
・疲労感、インフルエンザ様症状
・筋肉がピクピクする(筋れん縮)、ミオクローヌス、チック、“電気ショック様感覚”
・震え、めまい、もうろう感、バランス失調
・霧視(ぼやけて見える、目がかすむ)/複視(二重に見える)、眼痛、ドライアイ
・耳鳴り
・過敏性 -(光、音、触覚、味覚、嗅覚)
・消化器系症状 -(吐き気、嘔吐、下痢、便秘、腹痛、腹部膨満感、嚥下障害)
・食欲/体重の変化
・口渇、金属様味覚、嗅覚異常
・潮紅/発汗/動悸
・過呼吸
・排尿障害/月経異常
・皮膚発疹、かゆみ
・ひきつけ(まれ)

参考:ベンゾジアゼピンからの離脱

副作用報告IDを受け取る | ベンゾジアゼピン・過剰処方と欺瞞医療の被害記録

抗うつ薬

離脱時に起こる体調の変化については、
シナプス間隙のセロトニン(5-HT)濃度が急に低下すること
コリン神経系が過活動になること
脳内のセロトニン濃度が急激に変化すること
などが関わっているのではないかと考えられています。
ただし、これらはまだはっきりと解明されているわけではありません。

こうした変化が起こると、
・さむけ
・筋肉痛
・発汗
・頭痛
・吐き気
・vividな夢を見る
・風邪のような症状
・めまい
・音に敏感になる
・涙が出続ける

といった、副交感神経が強く働いているような状態になりやすいと言われています。

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