はじめに

カレー粉のターメリック、たくあんなどの漬物、水産のねり製品、そして栗やりんごのシロップ漬け。
これらの鮮やかな黄色を生み出している色素が何かご存じでしょうか。
その正体は、ウコンに含まれるポリフェノール「クルクミノイド」の一種である 天然色素クルクミン です。
クルクミンは、古くから 肝臓の働きを助ける成分 として知られていますが、近年では 脳の成長因子 BDNF を増やす可能性 があることも研究で示されています。
ただし、クルクミンは 体内で吸収されにくい という弱点があり、食品から効率よく摂るのは簡単ではありません。
そのためサプリメントを利用する方法もありますが、近年はクルクミンをおいしく、しかも吸収しやすい形で楽しめる飲み物として、世界的に 「ゴールデンラテ(ターメリックラテ)」 が注目されています。
ウコン

クルクミンを豊富に含むウコンは、漢字で「鬱金(うこん)」と書きます。
この字からも想像できるように、もともとは 漢方で気分の落ち込みを和らげる薬として使われていた ことが語源とされています。
ウコンはサプリメントの原料としてよく知られていますが、カレーの黄色を生み出すスパイス「ターメリック」としても世界的に親しまれています。
インドでは数世紀にわたり、日々の健康維持のために利用されてきました。
日本には琉球を経て江戸に伝わり、その鮮やかな黄色が重宝され、布や紙の染色にも使われていました。
さらに江戸時代中期になると、ウコンは 肝臓や胃腸の働きを助ける薬 としても広く用いられるようになります。
クルクミンの働き

クルクミンの働きの中でも、特に注目されているのが 肝臓へのサポート作用 です。
古くから日本では「肝心」「肝要」という言葉が使われてきたように、
大切なもの・要となるものには「肝」の字が当てられ、
肝臓は生命活動を支える もっとも重要な器官のひとつ と考えられていました。
肝臓は、
①酵素など体内で作用する物質を作り出す働き
②物質をエネルギーに変換する代謝
③有害物質を無害化する解毒作用
など重要な機能を持っており、クルクミンの働きにより下記のような効果が得られると考えられています。
・肝機能を高める効果
クルクミンは、肝臓へ働きかけて解毒機能をたかめる胆汁の分泌を促し、肝臓の機能を向上させる作用や、胃の健康を維持する作用があります。
マウス実験においては、ダイオキシンに対し致死率低下の効果があるという実験結果もでています。
また、強力な抗酸化作用を持っているため、アンチエイジング、免疫機能の向上や、生活習慣病の予防などにも効果的です。
・二日酔いを予防する効果
クルクミンを摂取することで胆汁の分泌が促進されると、アセトアルデヒドの代謝が促進され、悪酔いや二日酔いの予防に繋がります。
・コレステロール値を下げる効果
クルクミンの胆汁促進作用は、コレステロールを低減させることができると考えられています。
・美肌効果
体内で活性酸素が増えすぎると、細胞がダメージを受け、
シミやしわといった肌の老化につながる変化が起こりやすくなります。
さらに、コラーゲンの弾力性を低下させるため、肌のつややハリを失わせる原因にもなります。
クルクミンには強い抗酸化作用があり、過剰な活性酸素の働きを抑えることで、
肌細胞を守り、美肌やエイジングケアに役立つ可能性があると考えられています。
インドでは古くからウコンを皮膚に塗る習慣があり、
ヒンドゥー教の儀式にも欠かせない存在として大切にされてきました。
これは、ウコンの浄化作用や肌を整える働きが信じられてきたためです。
・脳機能を活性化させる、認知症予防
カレーをよく食べるインドでは、アルツハイマー病の発症率がアメリカの約4分の1とされ、
その背景にカレーに含まれる クルクミンの影響があるのではないか と注目され、研究が進められています。
アルツハイマー病は、脳に「アミロイドβ」というたんぱく質が蓄積することで進行すると考えられています。
クルクミンには、このアミロイドβの蓄積を抑えたり、分解を促したりする可能性が示されており、
認知機能の維持に役立つのではないかという研究結果も報告されています。
さらに、クルクミンには 脳内のセロトニンを増やす働き や、
神経の成長を助ける BDNF(脳由来神経栄養因子)を増やす作用 があることも確認されています。
これらは気分の安定や学習能力の向上に関わる重要な要素です。
実験では、カレーを食べた後に脳の一部が活性化し、
作業記憶や視覚的な探索能力を必要とするテストの成績が向上したという報告もあります。
こうした結果から、クルクミンが脳の働きをサポートする可能性が注目されています。
クルクミンの摂取方法

ウコンに含まれる有効成分クルクミンは、実はウコン全体のわずか 3%ほど しか含まれていません。
さらに脂溶性のため水に溶けにくく、そのまま摂取しても 体内での吸収率がとても低い と言われています。
また、光に当たると褪色しやすい性質や、独特の風味があることから、
食品や飲料にそのまま利用するのは難しいとされてきました。
そのため、普段の食事でターメリックを少量使うだけでは、
クルクミンを十分に吸収するのはなかなか難しいと考えられています。
しかし、米国の健康系メディア「Redbook」では、
「ターメリックを黒コショウと一緒に摂ると、吸収率が大幅に高まる可能性がある」
と紹介されています。
黒コショウに含まれる ピペリン という成分が、
クルクミンの吸収を助ける働きを持つためです。
そのため、カレーや野菜炒めなどターメリックを使う料理に、
黒コショウをひとふり加えるだけでも、吸収率アップが期待できます。
ゴールデンラテ

インドとは違い、日本では毎日カレーを食べる習慣があるわけではなく、
ターメリックを食事からコンスタントに摂るのはなかなか難しいものです。
サプリメントを利用する方法もありますが、抵抗のある方には
「ゴールデンラテ」 を試してみるのもおすすめです。
ゴールデンラテは、ウコンの粉末にスパイスを加え、
牛乳や植物性ミルクに溶かして作る温かい飲み物で、
「ターメリックラテ」「ゴールデンミルク」とも呼ばれています。
ノンカフェインで、ホットでもアイスでも楽しめるため、
朝や夕方のコーヒーの代わりに取り入れやすいのが魅力です。
日常の中で無理なくクルクミンを摂りたい方にぴったりの一杯です。
ゴールデンラテの作り方
作り方は下の動画を参考にしています。
レシピ(1人前)
ミルク :200ml
アーモンド :6粒
蜂蜜 :大さじ1
シナモンスティック :1本
ターメリック :小さじ1/2
※ブラックペッパー :ひとつまみ
(動画にないですが、クルクミンの吸収を高めたい場合は入れてみましょう)
作り方
1.ミルクを鍋に入れ、火加減に気をつけながら温める。
2.シナモンスティックをいれる。
3.ミルクが沸騰するまでの間に、アーモンドを砕いておく。
4.沸騰したらターメリックを入れる。(ブラックペッパーを入れる場合は混ぜて置く)
5.ハチミツを入れる。
6.泡立て器でミルクの表面を泡立てる。
7.コップに移してアーモンドをいれる。
ゴールデンラテ
手間暇かけずにすぐ飲みたいと言う方は下記の商品がおすすめです。


ターメリック、ジンジャー、シナモン、ブラックペッパーなどの本格スパイスがあらかじめ配合。
牛乳を加えて混ぜるだけ。
ノンカフェインなので、寝る前でも安心です。
これ一つで沢山の味が楽しめます
・温めた牛乳で:定番のゴールデンミルク
・氷を最後に加えて:ゴールデンアイスミルク
・牛乳の代わりに豆乳を使うと:ターメリックソイラテ などどんな季節でも楽しめます。