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  3. トラウマ、感情と関わる神経伝達物質7 ~記憶、認知、副交感神経に関わるアセチルコリン~

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アセチルコリンとは

アセチルコリン

アセチルコリンは1914年に発見された、コリンが酢酸と結合した化合物で、後に「神経伝達物質」という概念が確立されるきっかけとなった重要な物質です。
中枢神経系である脳では神経伝達物質として働き、記憶や学習、認知機能に深く関わっています。
アルツハイマー型認知症ではアセチルコリンの働きが低下することが知られており、そのことが症状の一因と考えられています。

一方、体内の末梢神経系におけるアセチルコリンは、運動神経から放出されて筋肉の収縮を促したり、副交感神経を刺激して脈拍をゆるやかにしたり、唾液の分泌を促すなど、身体のさまざまな働きを調整しています。

アセチルコリンのもたらす効果 ~副交感神経、学習効率UP~

学習

アセチルコリンは、中枢神経(脳)で働く場合と末梢神経で働く場合とで、その作用が大きく異なります。

中枢神経では、主に学習や記憶に関わる重要な神経伝達物質として働きます。
アセチルコリンの分泌量は学習中に増加し、学習後も一定量が維持されることが知られており、学習機能の向上に深く関わっています。
また、脳波の中でも深いリラクゼーション状態に関連するシータ波の生成に関与し、シナプスの働きを活性化させることで、集中力や創造性、ひらめき力を高める役割もあります。

さらに、パーキンソン病では脳内アセチルコリンが相対的に過剰になり、アルツハイマー型認知症では逆に不足する傾向がみられるなど、神経変性疾患との関連も指摘されています。

一方、末梢神経で働くアセチルコリンは、運動神経から放出されて筋肉の収縮を促すほか、自律神経系では副交感神経の働きを高め、脈拍をゆるやかにしたり、唾液の分泌を促すなど、身体のリラックス反応を支える役割を担っています。

  脳内(中枢神経 体内(末梢神経)
適度な分泌量・学習機能、認知機能
・クリエイティブ性、ひらめきを高める
・シナプスを活性化
・リラックス脳波Θ波(シータ波)を発生
・運動神経の筋収縮に作用する。
・自律神経で副交感神経を高める。
過剰パーキンソン病・痙攣発作
・瞳孔縮瞳
・唾液が多量分泌
不足アルツハイマー型認知症
認知障害
・力が出ない
・体を早く動かせない

中枢神経(脳内)でのアセチルコリンの出来方 

アセチルコリン

食品に含まれるアセチルコリンは、体内に入っても血液脳関門を通過できないため、脳内のアセチルコリンとして利用されることはありません。
脳内のアセチルコリンは、「コリン」と「アセチルCoA(アセチルコエンザイムA)」が反応することで合成されます。


コリンは体内で十分に合成できないため、食品から摂取する必要があります。
大豆、卵黄、レバーに多く含まれる栄養素で、ビタミンのように働くことから「ビタミン様物質」とも呼ばれています。代謝や細胞膜の生成など生命活動に欠かせない役割を担っており、アメリカでは必須栄養素として位置づけられ、サプリメントや食品への栄養強調表示も認められています。


一方、アセチルCoAは、摂取したグルコースが細胞呼吸の過程で分解される際に生成される物質です。
エネルギー代謝に利用されるほか、中性脂肪の材料としても使われます。
コリンとアセチルCoAは、コリンアセチルトランスフェラーゼ(ChAT)という酵素の働きによって結合し、アセチルコリンが合成されます。
合成されたアセチルコリンが過剰になると、アセチルコリンエステラーゼ(AChE)によって速やかに分解され、コリンと酢酸に戻されます。
なお、ChATはビタミンB12を補酵素として活性化されることが知られており、脳内では大脳基底核や大脳皮質に多く分布しています。

また食品から摂取したアセチルコリンも、交感神経を鎮め血圧降下作用があるため、高血圧予防、抗ストレスに効果的です。

アセチルコリンを増やす方法

脳内のアセチルコリンを高めることは、Θ波をでやすくして集中力を高め、学習能力を高めるといったメリットが得られます。
作業性を高めるためにも、普段からアセチルコリンの分泌低下を招かないように気を付けておきたいところですね。

昼寝をする

昼寝する

ちょっとした仮眠をしただけなのに頭がすっきりしたという経験はないでしょうか?
うたたね(催眠状態)あるいは瞑想、睡眠状態のときにアセチルコリンの分泌が促進されるため、仮眠のあとは頭が活性化され作業性が効率的になるからです。
昼休みの食事後に、軽い睡眠(10~30分)をとると午後の仕事や授業も集中力がUPします。

リラックスする

リラックスする

アセチルコリンは午後から夜の時間帯に多く分泌されます。
夜のお風呂、寝るときは分泌が促されるのでヨガ、瞑想などリラックスする時間をつくりましょう。

食品からとる(レシチン)

レシチン

アセチルコリンを増やすには、食品に含まれる「コリン」を摂取すると効果的です。
特に、レシチンに含まれる
フォスフォチジルコリン
はアセチルコリンの成分としてだけでなく、脳を活性化し学習能力を高めてくれます。
また、そのとき酵素の働きを高めるビタミン12を一緒に摂ると効果的です。

レシチンで増やす

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ナスから摂る

ナス

食品中に含まれるアセチルコリンも、交感神経を鎮めリラックス作用、抗ストレス作用として気分を落ち着かせる効果があります。
特に、ナスにはコリンエステル(アセチルコリン)が普通の食品の約1000倍含まれており、リラックス効果や高血圧予防として期待できます。

https://www.nogyo.tosa.pref.kochi.lg.jp/info/dtl.php?ID=9051

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